関連商品

← クリックすると拡大します
AMYアイソザイム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アミラーゼアイソザイムパターン例
【臨床意義】
アミラーゼ(EC 3.2.1.1)はデンプンのα-1,4-グルコシド結合と、α-1,6-グルコシド結合を加水分解し、マルトースやグルコースに分解する酵素の総称です。主に膵臓由来であるP型アミラーゼ(Pancreatic Amylase)と唾液腺由来であるS型アミラーゼ(Salivary Amylase)が血中に存在し、血中で異化される際、脱アミド化され陰性荷電が増す結果、一定の間隔でサブバンドが出現します。一般的にメジャーバンドから陽極側にかけて順番にP1,P2,P3...またS1,S2,S3...と呼ばれています。
P型アミラーゼ異常高値は膵臓由来の疾患を、S型アミラーゼ異常高値は唾液腺由来疾患や術後、悪性腫瘍等を反映していると言われています。また、特殊例としてS3がS2より高くなる症例がしばしば発見されることがあり、腫瘍細胞由来のS型アミラーゼであることがわかっています。これはS1にシアル酸が結合し、陰性に荷電したために電気的移動度が陽極にずれたものであり、ノイラミニダーゼでシアル酸を切断することにより移動度はS1の位置に戻ります。
 
【主要文献】
1)菅野剛史, 他. 臨床検査MOOK No.31アイソザイム. 金原出版,43-51(1988).
2)小川善資, 長谷川昭. アミラーゼ(AMY). 臨床病理 レビュー 特116, 36-44(2001).
3)大槻眞, 馬場茂明. ヒトアミラーゼアイソザイムの遺伝学的研究. 生物物理化学 23, 1-7(1979).

4)戸沢辰雄. アミラーゼ結合性免疫グロブリン. 臨床病理 臨時増刊 特60, 98-104(1984).
5)森山隆則, 他. 腫瘍産生アミラーゼ. 臨床病理 50, 566-570(2002).
6)星野忠, 他. 全自動電気泳動装置エパライザ2を用いた新規アミラーゼアイソザイム測定法の検討.
  日本臨床検査自動化学会会誌 37, 293-297(2012).

 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・